桂三若 情熱ひとり会 怒涛の古典落語六連発
2008年11月9日
天満天神繁昌亭
演目
開演前BGM The Beatles (多分 赤盤よりの抜粋)
前説 桂三弥 (突っ込み 桂三幸 BGM HEAVEN 福山雅治)
秘伝書 桂三若 (BGM 前略、道の上より 一世風靡セピア)
青菜 桂三若 (BGM 夏色 ゆず)
餅屋問答 桂三若 (BGM ひまわり 長渕剛)
寝床 桂三若 (BGM ケジメなさい 近藤真彦)
紙入れ 桂三若 (BGM いいわけ シャ乱Q)
愛宕山 桂三若 (BGM MONEY 浜田省吾)
エンディングご挨拶 桂三若 関口まい
(打ち出し BGM 初恋 村下孝蔵)
いやぁ~。 本当に怒涛の六連発でした。
ジェットコースターみたいな落語会でした。
なにかと目にも耳にも新しいというのか、開演前から
個人的にはやられちゃいました。
今回のこの、情熱ひとり会 実は一番太鼓も二番太鼓も、打ち出しの太鼓も
無い。 噺と噺の間もBGMでつないでいて、マクラも振らない。 マクラは
高座上のスクリーンに字幕で映し出されるような仕組みになっていました。
そして、いきなり木戸をくぐったら、ビートルズが鳴ってました。
確かに繁昌亭の座席に座ってるんですが、なんかライブハウスに居るような
錯覚に陥ってしまいました。 思わずビールが飲みたくなるような。
そして、ビートルズを無意識に口ずさんでいる自分が居たりしまして。
多分、使っていたのは赤盤だとおもわれるのですが。 落語とビートルズの融合。
開演前から既にヤラレテしまいました。
そして、各演目の間にその演目にちなんだBGMが流れました。
マクラはすべてスクリーン上の字幕。 その字幕を読んで思わず笑ってしまったり
しました。 例えば、餅屋問答の難しい仏教用語はあまり気にしなくていい。 とか
寝床のジャイアンリサイタルとか。 そういえば、前に三若さんの寝床を聴いた時も
プロの落語家さんの口から直接ジャイアンリサイタルって単語が飛び出してなんか
新鮮な驚きを覚えたな。 なんて思いました。
しかし、ほんとうに、日本一座布団使わない落語家さんです。三若さんは。
そして、噺のおもろいところだけ抜き出してしかも、そこを過度に強調してみせる
三若さん流の古典落語はおもろいです。 自分は、どちらかと言うと、
じっくり噺を聴かせてもらうのが好きで、できれば噺の余韻に浸っていたいと思う
タイプなんですが、全然こんなんも有りやん。 おもろいし。 とか、完全に洗脳
されています。 正に怒涛の六連発です。 それぐらいたたみかけるような、
機関銃で撃ちまくられているような、そんな落語会でした。 ひょっとすると、
これも、ひとつの落語の進化系への回答の一つかもしれないっす。
最後は、関口まいさんと二人で登場なさってしっかり挨拶をされて
いました。
ずっと2時間わずかなインターバルで着替えまでして、出ずっぱりの
三若さんは、さぞやしんどかったやろなと、家に帰って冷静になってはじめて
思ってみたりしました。